鎮守の木



イスノキ

イスノキ (いすのき)Distylium racemosum (マンサク科)
伊豆半島以西から南西諸島にかけて自生する常緑の高木で、ユスノキやヒョンノキという別名があります。
4月の上旬から中旬に赤い花を咲かせますが、花びらはありません。
日本神話にユツツマグシという神聖な櫛があり、その櫛の材料はイスノキと考えられています。古代よりイスノキはつげの木と並んで櫛の材料とされてきました。
天皇・皇后・皇太子は、専らイスノキ製の櫛を使用していたので、本樹が神聖視され、ユツノキの名を得ました。
この名がユツノキ→ユスノキ→イスノキと言葉が転化したと言われています。
イスノキ イスノキ
真ん中がイスノキです。(左はムクノキ) 樹皮は灰褐色。
葉は厚くて硬く、楕円(だえん)形、鋸歯(きょし)はない。果実が見えます。
イスノキの葉や果実の組織内には、イスノキコムネアブラやイスフシなど10種類ものアブラムシが寄生することが知られていて、アブラムシの種類によって特有の虫こぶをつくります。
虫こぶには大きなレモンほどに生長するものもあり、虫の出た穴から息を吹き込むと、「ホーッ、ホーッ」「ヒョーッ、ヒョーッ」と音を出すことができます。
イスノキの別名“ヒョンノキ”は、この音から付けられた名前だということです。
また、この虫こぶがタンニンを含むので染料の材料として使われます。
イスノキ 虫エイ(むしこぶ) イスノキ 虫エイ(むしこぶ)
イスノキ 虫エイ(むしこぶ)
材は日本産有用樹種のなかでももっとも重くかつ硬く、そろばん玉、櫛(くし)、床柱、鴨居(かもい)などさまざまな用途に賞用されます。

「イスノキが確認されている神社」
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八坂神社のイスノキ(池田市指定天然記念物) 夜疑神社のイスノキ 胸高幹周り 165p
八坂神社のイスノキの案内板には枝・皮・葉の灰は焼きものの釉薬に使われたと書かれています。
八坂神社(早苗の森・神田の宮):池田市神田4−7−1   夜疑神社:岸和田市中井町2−7−1   月洲神社:堺市堺区松屋町2−137 (堺市指定保存樹木第4号)
伊居太神社:池田市綾羽2−4−5   枚岡神社:東大阪市出雲井町7−16   布忍神社:松原市北新町2−4−11