鎮守の木



        クロガネモチ(くろがねもち:黒鉄黐) モチノキ科 モチノキ属の常緑高木  Ilex rotunda
          

          高木ですがさほど高くはならず、明るいところを好みます。葉は革質で楕円形やや波打つことが多く
深緑色で表面につやがあります。シイやカシ、ツバキ、オガタマノキと同じ照葉樹林構成種です。照葉樹とは
葉っぱに太陽の光が当るとテカテカと反射し、光り輝かせる葉をもつ植物のことです。
若い茎には陵があり、紫っぽく色づくことが多く、春4月に新芽を吹き、葉が交替します。雌雄異株で、花は淡紫色、5月から
6月に咲き、たくさんの果実を秋につけます。果実は真っ赤な球形で、大きさは直径6mmほど。(実がなるのは雌株のみ)
     本州(茨城・福井以西)・四国・九州・琉球列島に産し、国外では台湾・中国・インドシナまで分布し
低地の森林に多くしばしば海岸林にも顔を出します。
また、「苦労して金持ちになる」との語呂あわせか、クロガネモチ(苦労金持ち)は庭木として
人気があるようです。赤い実は冬の花のない時期に好まれました。そして、樹皮をめくり水につけると
粘着性が増すので、「トリモチ」として野鳥や昆虫の捕獲に使われた時代もありました。
都市環境にも比較的耐えることから、公園樹、あるいは街路樹として植えられることも。
西日本では野鳥が種を運び、庭等に野生えすることもあるようです。


        

     
  左の写真は、クロガネモチの花です。何故かわかりませんが、大木になる種の木の花は小さい気がします。例えば、クスノキ、ムクノキ、ケヤキ、カシ、シイなど。
モチノキに花が咲くと、ミツバチをはじめ、クロマルハナバチ、クマバチなど沢山のハナバチが蜜を集めにやって来ます。そのため、花が咲いている間は、朝から夕まで木全体が蜂の羽音で包まれ「ぶ〜ん」と鳴り続けています
真ん中の写真は、剪定を行わず自然ばえしたクロガネモチの枝ぶりです。グネグネしながら四方八方へ枝を張り広げます。不気味な感じを抱く人もいるかも知れませんが、我々の先人たちが「神の依る木」(ヨリシロ)と強く感じた樹のひとつです。
右の写真は、布忍神社のクロガネモチです。近年まで、境内にクロガネモチの巨木(方違神社クロガネモチよりも大きかったとか)がありましたが、河川工事の影響もあってか残念ながら枯れてしまいました。その巨木の跡を継いでくれる貴重なクロガネモチです。





 
 方違神社のクロガネモチ 

モチノキの巨樹が確認される神社
方違神社:堺市堺区北三国ヶ丘町2-2-1
布忍神社:松原市北新町4-2-18
夜疑神社:岸和田市中井町2-7-1
枚岡神社 :東大阪市出雲井町7-16
天神社:東大阪市御厨1-4-29

クロガネモチノキ 夜疑神社  
 夜疑神社:岸和田市中井町2-7-1
胸高幹周り 170cm 樹高 約15m
枚岡神社 :東大阪市出雲井町7-16
胸高幹周り 240cm 樹高 約15m


 
 天神社:東大阪市御厨1-4-29
胸高幹周り 380cm 樹高 約12m