7月(文月)


   半夏生(はんげしょう) 雑節の一つ。  
   “半夏生(はんげしょう)”とは太陽の黄経が 100 度になる日で、夏至から数えて11日目にあたる日です。
この時期に「カラスビシャク(漢名:半夏)」という薬草が生えることから名がつけられました。
太陽暦では7月2日ころで、この日から5日間を言います。
一般に梅雨も明けて、田植えも終わる頃になります。
しかしながら、地方によっては梅雨の後期に入り、半夏作(はんげさく)ともいって田植えの目標の日とされていました。
また、この日に降る雨を半夏雨(はんげあめ)と呼び、大雨になるとも言われています。
農村では、半夏(はんげ)の天候によって豊作になるか凶作になるかを占ったり、麦の収穫祭をおこなうなど、農業にとって大切な目安の日です。
 
     
   《この時期に「カラスビシャク(漢名:半夏)」という薬草が生えることから名がつけられました。》とあります。
ところが「ハンゲショウ(半夏生)」という植物もあります。
このどちらにも「半夏生」という名の由来に関わってくるのです。
ややこしいです。
 
     
   半夏”という漢方薬がありまして,それはカラスビシャク(烏柄杓)からとれるものです。
カラスビシャク(半夏)じる頃だから季節としての“半夏生”という命名があるというものです。
ところが、その頃に植物としての“半夏生”もこの頃に花をつけるからこの名前になりました。
 
   (もう一度)
カスビジャクの球根から執った漢方薬を半夏といいその「半夏(ハンゲ)」がまれる時だから半夏生という雑節が出来たのです。
その時節に花が咲き、半分化粧をしたような葉を付ける植物を半化粧と名付け→半夏生とも名が付いた。
(分かりました。うむ。混乱しますね。)
 
 
カラスビシャク(烏柄杓)  サトイモ科
学名:Pinellia ternata
別名:ハンゲ(半夏)

 畑の雑草として普通に見られる植物です。
 マムシグサ(蝮草)などに似ているが、植物体自体が小さく、
仏炎苞(ぶつえんほう)が緑色であることで容易に区別できそうです。
 漢方薬の半夏(はんげ)というのはこの球茎のことだそうです
(このことから、別名は半夏)。
 カラスビシャク(烏柄杓) 別名:ハンゲ(半夏)カラスビシャク(烏柄杓) 別名:ハンゲ(半夏)カラスビシャク(烏柄杓) 別名:ハンゲ(半夏)
 
     
 
ハンゲショウ(半夏生、半化粧)  ドクダミ科
学名:Saururus chinensis
 花期:初夏

 “半夏生”とは太陽の黄経が 100 度になる日で,夏至から 11 日目(7 月の 2 日頃)です。
植物としての“半夏生”もこの頃に花をつけるからこの名前になりました。
 別の説では,花に近い葉っぱの一部が白くなり花よりも目立つので,“半化粧”だともいわれます。
 ハンゲショウ(半夏生、半化粧)  ドクダミ科ハンゲショウ(半夏生、半化粧)  ドクダミ科ハンゲショウ(半夏生、半化粧)  ドクダミ科
 
     
   ともかく、この半夏生の頃までに農家の人は田植えをすませます。農家ではこの後しばしの休息です。
最近口にしなくなったものに「半夏生餅」があります。
半夏生餅は、昔から大和の国・南河内・北和歌山地方で食されていたようです。
(三つの地域では共に半夏生の日につく慣わしが現存しています)
昔の農家には小麦が身近にあり、餅をつく時に小麦を混ぜてつき込み、きな粉をつけていただく餅です。
田植えを終えた後の半夏生餅は美味しかったです。
この味は誰が食べても懐かしく郷愁をそそる味です。
最近では小麦を栽培する農家が無くなりました。
農家自身も少なくなりました。
20年余り前までは、この時期になると農家の皆さんが「半夏生餅」を神社にお供えに来てくれたものです。
今ではその様なこともなくなりました。小麦の混ざったあの歯切れの良い味が懐かしいです。
 
   半夏生餅  
   関西地方では、田に植えた稲の苗が蛸の足のように大地にしっかりと豊作になるようにとの願いから、蛸を食べる所もあります。